「Ⅰb抑制」とはゴルジ腱器官(腱紡錘)と脊髄後角をつなぐ求心性の神経線維であるⅠb線維からきています。ゴルジ腱器官は一般に筋腱移行部に多く存在するといわれています。
ゴルジ腱器官からのⅠb線維は、腱に加わる張力を検出し、その張力に応じて興奮の程度が変化します。 また、ゴルジ腱器官が興奮すると、自己筋および共同筋の抑制(自己抑制)と拮抗筋の促通(相反性促通)という反射が起こります。 具体的には、筋に持続的な伸張が加わると、自己筋や共同筋に存在するゴルジ腱器官が興奮し、この電気信号が求心性にⅠb線維を通って、脊髄後角に入り、介在ニューロンを介して自己筋の脊髄前角細胞を抑制し、自己筋および共同筋の緊張を低下させます。 ↓ この働きは私たちが筋肉をストレッチするとき、急な伸長に対して筋肉を緊張することで断裂する危険性から守りますが、持続的に伸長されると緊張したままでは却って断裂の危険性が出てくるために筋肉の緊張は低下(弛緩)することをいいます。 ストレッチを行うと、筋腱移行部に多くあるゴルジ腱器官(腱紡錘)が腱に加わる張力を検出し、その刺激による興奮を求心性の神経線維であるⅠb線維を使って脊髄後角という所に連絡し、介在ニューロンを介してストレッチしている筋の脊髄前角細胞を抑制することで、ストレッチしている筋と共同して働いている筋の緊張を低下させます。 これを利用した治療手技の代表例が、スタッティックストレッチング(静的ストレッチング)です。 ストレッチの伸張時間は15秒、30秒、60秒とさまざまですが、15秒~30秒の持続伸張を提唱している文献が多いそうです。
by kentarou591124
| 2012-11-01 00:44
| 文献・自己学習
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